鉱物の最近のブログ記事

アホー石入り水晶

IMG_0662.JPG

IMG_0668.JPG

 ミュンヘンショーで仕入れた、南アフリカのアホー石入り水晶の新しいタイプの標本です。水晶をアホー石を含むカルセドニーが覆っていると思われましたが、蛍光性をチェックしてみると緑色に蛍光するため、カルセドニーではなく玉滴石(オパールの一種)的なものかも知れません。これは元素分析(EDX)では区別ができないので、粉末回折(XRD)をする必要があります。

水晶 Quartz

IMG_0464.jpg
スイス アルプス産

 水晶の双晶には全部で十数種の種類が確認されており、その中でも日本式双晶は有名です。写真の結晶は二つの結晶がV字型に結合しいかにも双晶という感じですが、結晶の先端が先細りのため面や角度の確認ができません。一応角度を合わせてみると50度を切るくらいであり、候補としては48.54度のブライトハウプト石双晶でしょうか。標本は2点あり、どちらも面の向きや角度が同様なのでたぶん大丈夫だと思います。ただ科学的な証明はむずかしいです。

四面銅鉱

CIMG9097.JPG
 先日のユーロミネラルショーでボリビア人業者から錫石や円筒鉱などを購入した時に、銀四面銅鉱を勧められました。四面銅鉱にはいくつかの種類があって、ふつうは砒四面銅鉱か安四面銅鉱で銀四面銅鉱はとても珍しいです。しかし、これらの肉眼的な判断は無理なので、本当かどうかは分かりません。でも可能性が無いわけでもないので一応購入しました。それで帰国後、さっそくX線元素分析(EDX)でチェックしてみたのですが、見事に外れで、主成分がアンチモニーの安四面銅鉱でした。ただ銀も数%は含まれていたので、含銀安四面銅鉱といったところです。

 鉱物には見た目は同じでも成分比で名前が異なるものがあり、仕入れの時点で判断できないため、このようなことは仕方がありません。

IMG_2977.jpg


 先日紹介したパキスタン産の水晶ですが、おそらくエステレル式双晶だろうということまでは分かりましたが、どうも連晶しているようです。ただこの結晶は先細りなので、面や角度の比較ができません。V字になる双晶は日本式やエステレル式の他にもいくつかあり正確には光学的な検査等が必要です。

IMG_2895.jpg

 オーストラリア産のオパールに劣らない美しさと手ごろな価格で大人気のエチオピアンオパールですが、美しさは同じでも取り扱いには少し注意が必要です。

 先ずオパールは水に浸けて保存しなければならないというのは間違いです。正確には水中ないし、水分の多い産状で採れたオパールは水中保存をしなければなりませんが、砂漠などの乾燥地帯で採れたオパールや乾燥した状態のものは必要ありません。

 今回のエチオピアンオパールはどうなるのか?
1.水に濡らすと、あっという間に透明度が良くなって、最後にはほぼ完全に透明になりととてもきれいです。

2.水から出すと、大抵は時間をかけて白濁していき、最後には透明感がなくなって白くなって遊色がなくなります。あきらかに水に濡らす前より悪くなります。でも再び水に入れると透明になります。

3.白濁したオパールは数日かけて太陽光にさらすと少しずつ元に戻ります。ただし乾燥している場所だとクラックができたり、完全に割れてしまう可能性があるので覚悟が必要です。

4.水に濡らしても水中保存にして、乾燥させなければ問題ありません。

松茸水晶 

松茸水晶

 今年は松茸が豊作ということでニュースで話題になっていますが、水晶の世界でも山梨県の新しい産地できれいな松茸式の結晶が発見されています。写真の標本は未洗浄なので結晶面に酸化鉄の被膜がありますが、これはこれで風情があります...洗うのは簡単ですし。他にもシトリンなども見つかっているそうで、この夏に採集した緑の水晶といい金峰山を中心とするこの山域は様々な水晶のバリエーションが発見されていてとても興味深いです。

緑の山入り水晶

先日、久しぶりに採集(山梨県)へ行って来ました。
ちょうど雨が降った後で、地面のコケが青々としていてとてもきれいでした。
やはり木々に囲まれた山の中は気持ちが良いですね。

IMG_0080.jpg
緑色針状の結晶が入っていますが、緑閃石とかの角閃石系でしょうか?
この水晶は緑色繊維状のものと一緒にでていたので、これを調べれば分かると思います。
この他にも白色の山入りや黄鉄鉱や鋭錐石の結晶が入っているものもありました。

マクロ

IMG_5455-1.jpg
ナミビアの紫水晶
マクロで撮影したところネガティブクリスタル(中央)と気泡(左下)がきれいに写りました。ツーソソン新着品の一つです。

IMG_0620.jpg

 ローディス石とロンドン石は肉眼では区別がつかないため鉱物種を確定するには成分分析をしてK,Cs,Rbの比率を調べる必要があります。ただ、この標本の難しいところは中間的な場合が多く1点1点チェックしなければなりません。また母岩がカリ長石であるため母岩の成分が検出されないようにすることも大事です。
 紅電気石を伴っていますが、電気石の種類としてはCaを若干含むもののリディコート電気石ではなくリチア電気石でした。マンガンも検出され、これは紅色の原因になっていると思われます。

Atacamite

IMG_0210.JPG

 先月のデンバーミネラルショーで仕入れたもので、アメリカのあるトップディーラーでアタカマ石(中国産)として販売されていました。見た目に少し疑問を感じつつも中国産のアタカマ石なら珍しかったので、50点ほど購入しました。入荷後、成分分析をおこなったところ、やっぱりアタカマ石(ハロゲン化鉱物)ではなく、残念ながらというか予想通りというかただの孔雀石(炭酸塩鉱物)でした。

China, Hubei, Daye Iron mine.