
大きな駐車場に大小様々のテントを建てている会場、今日は日差しがとてもまぶしくて石を見るのが辛かったです。

東京のミネラルショーでもお馴染みで巨大標本好きのZeezが出展しています。彼は元祖隕石ハンターで有名なロバートハーグの弟であり、彼らの父親もそもそも有名な鉱物デイーラーでした。

トルコ石 アメリカ産
これはアリゾナ・キングマン鉱山のものです。アリゾナは銅の一大産地で、このトルコ石をはじめ、クリソコラ、藍銅鉱、その他様々な銅関係の鉱物が産出し、新鉱物も沢山登録されています。今回のトルコ石は結晶質の粗い粒が密集したもので独特の模様(ネットという)が出ています。トルコ石は宝石用に採掘されており、天然のままでは強度不足なのでほとんどの場合、合成樹脂(スタビライズドという)を染み込ませてあります。本品も処理品で加工に充分使える原石です。

カコクセン石 ブラジル産
アメシストの結晶を切断研磨し、中に入っているカコクセン石を見えるようにしてあります。カコクセン石は結晶水を含む燐酸鉄の鉱物(楽しい呼応物図鑑(2)121p参照)で意外と産出産地は限られています。本品は1940年代に採集されたとのことですが、今出まわっているアメシストでこれだけリッチに入っている標本は無いのではないでしょうか。
追記 3月6日 粉末X線回折及び蛍光X線分析の結果、残念ながら黄色針状の結晶はカコクセン石(燐酸)でなく針鉄鉱でした。

フォルステライト アメリカ産
宝石名ペリドットの方が分かりやすいですが、本品はアリゾナのサンカルロス先住民居住区のその名もペリドットという場所で採掘されています。(現地の紹介→http://hori.co.jp/news/2009/02/post-14.html)鉱物コレクターにとっては写真のような砂粒なんてと思うかも知れませんが、オリビンは地球のマントルを構成している物質の一つで、惑星科学を研究する上で本品はとても重要な試料になっています。
Olivine(和名 かんらん石)はグループ名でマグネシウムが多いものをForsterite(苦土かんらん石)、鉄が多い物がFayalite(鉄かんらん石)で、その間は連続しています。純粋なフォルステライトは無色でファヤライトは黒色です。宝石のペリドットはフォルステライトに約10%程の鉄がマグネシウムと置き換わることによって美しい緑色に色づいています。

アメトリン ボリビア産
本品はカット用の原石で色の良い部分だけを既にトリミングしてあります。切断しただけなので、表面はすりガラス状ですが、内部は透明です。ファセットカットすればもちろんきれいですが、フリーフォームで磨いても美しくなります。通常は高価でなかなか紹介できないのですが、現地の人が直接持っていたのを仕入れることが出来ました。
せっかくの結晶を磨くなんて勿体ないと鉱物コレクターであれば誰もが思うことでしょう、でも現実的に鉱物を採掘している鉱山の目的で一番大きいのは産業資源です、次に宝石用原石です。純粋に標本鉱山として成り立っている鉱山は極少数です。ですから資源としてなり、宝石としてなりとりあえず鉱山を運営して掘ってもらわないことには、そもそも鉱物標本は残念ながら流通ができないのです。