ミュンヘンミネラルショーよりの新着品をご紹介します。

タンザナイト タンザニア産
タンザナイトはアメリカの宝石メーカー「ティファニー」がタンザニアの空に因んで名付けて売り出したことで世界的にヒットした石ですが、原始的な手堀で採掘しているため産出が不安定で、流通が少ない時はなかなか高価です。今回は会場の全体で多くの展示があったので多産したのかと思いましたが、そうではなくストックの大量放出があったようです。いずれにしても通常よりも割安なので気になる方にはお勧めです。またタンザナイトは通常、色をより良くするために加熱処理をしていますが、今回入手した品は一部加熱品もありますが、ほとんどが未処理の標本です。

ストロベリークォーツ カザフスタン産
「ストロベリークォーツ」というのは通称名で鉱物名ではありません。元々は地元の人達がロシア語でイチゴを意味する産地(山)に因んで売り出したという出始めの時の記憶があるのですが、最近のパワーストーンブームのためか日本では産地に限らず赤ければストロベリーとしてしまう風潮があります。でも元々はこの水晶こそが「ストロベリークォーツ」だったのです。今回は結晶面を研磨した美しいものと、入手のむずかしい未研磨(写真)の標本を仕入れました。

蛍石のキノコ状結晶(セプターフローライト) ナミビア産
今年のツーソンで話題になったのでご存じの方もいるかも知れませんが、当店では初めての入手です。これが蛍石かと疑いたくなる、キノコのような形になった珍結晶です。
(この形に似せて削りだして作ったものもあるので、注意が必要です)

金緑石(クリソベリル) マダガスカル産
かなり久しぶりの入荷です。金緑石は小粒でも宝石になるため高価で、良品をまとまった量ご紹介するのはなかなかむずかしいのですが、今回はいずれも典型的な双晶をしている美しい標本を仕入れることが出来ました。

白榴石 イタリア産
イタリアの有名品で「楽しい鉱物図鑑1」188頁でも紹介しています。

デマントイド ナミビア産
デマントイドの産地としてはロシア産が宝石にもなることから最も有名ですが結晶面のない粒状なので標本としては見映えはよくありませんせん。ただそもそも流通もしていませんが。標本として美しいのは石綿を伴っている結晶のイタリア産だと思います。しかしコレクターによる手堀なので良品の産出は希です。同様の品ではカナダ産もありますが、こちらは鉱山(アスベスト)の縮小によりやはり流通は極端に少なくなりました。ロシア産に似ているのでイラン産がありますが色が濃すぎて透明度が良くありません。今年話題なのは春に産地が新しく発見されたマダガスカル産で、色の濃すぎないシャープな結晶が産出していて流通量も多いです。そんな中、今回はナミビア産を仕入れました。マダガスカル産に驚異を感じたのかかなり値下されていたのでお買得になっています。

含コバルト方解石スライス モロッコ産
層状になっているものをスライス研磨してあります。これを一見して方解石だと思える人はなかなかいないのではないでしょうか。

アクアマリンと鉄電気石 ナミビア産。
ナミビアのErongoは有名産地で、その中でアクアマリンと鉄電気石は本産地を代表する鉱物です。また他のパキスタンやブラジル産と比較しても割安なのでお勧めです。標本の美しさはその年により良し悪しがありますが、今年は当たり年とのことで、アクアマリンは色の濃い結晶が多数展示されていました。中でも鉄電気石との組み合わせは黒に青色が映えて美しい標本になっています。
天青石(セレスティン)
今は考えられませんが10年以上前、天青石は高級標本のひとつでした。現在は市場が開放され現地の人が大量に配給しているため桁違いに安価になりました。ただ安価になった反面、大きくて美しい単結晶は手に入らなくなってしまいました。天青石は軟らかくて脆いので、採掘や流通の時に丁重に扱わないとすぐにキズが付いたり、割れたりしてしまうのです。それにしても並品は信じられないくらいに安くなりました。

翆銅鉱(ダイオプテーズ) カザフスタン産
標本としてはナミビアのツメブ鉱山ものが銘品になっていますが、元々はこちらが原産地になります。ただ、本産地の標本も既に絶産なので年々手に入れるのがむずかしくなってきています。なお、この産地の標本は方解石中に埋もれている結晶を酸で溶かして出してあります。
紅安鉱 中国産
紅安鉱はスロバキア産のものが銘品として有名ですが、数年前に一度中国で巨大な結晶がまとまって産出しました。スロバキア産の結晶は太さ1ミリに満たないのに対し中国産は数ミリ以上、時にセンチ大でとても話題になりました。ただ、太すぎるため特有の赤色を見るためには強い光が必要です。こちらも昔のストックより。

ボヘミアンパイロープ チェコ産
このボヘミアン地方のパイロープは中世ヨーロッパ時代の宝飾に盛んに使われた宝石で歴史的な意味があります。部屋を暗くして白熱灯に透かして見た時の深い赤色は格別の美しさがあります。

スピネル アフガニスタン産
大理石中の大きな8面体結晶です。

星入り水晶 マダガスカル産
ストックの放出があり、少量ですが良品を仕入れることができました。

オレンジ藍晶石の双晶結晶 タンザニア産
前回サンマリオで少し紹介しましたが、今回はまとまった量を仕入れました。藍晶石は青色であることを覆した標本かつ双晶することがあるということを示した標本です。色の原因はマンガンと鉄を含むことによると考えられています。
カラーチェンジ藍晶石 タンザニア産
一見青色のごくふつうの藍晶石ですが、横方向からペンライト(白熱球)等で透過してみるとタンザナイトのように紫色に見えます。